施工事例

FRP防水通気緩衝工法

マンション屋上の棟屋における雨漏りの補修@八尾市高美町

八尾市高美町の現場です。棟屋の上からの雨漏りに困っており、過去何回か色々と防水を試したが効果が無かったようです。
実際に上に上がり調べたところ、錆付いたアンテナ柱の隙間や、コンクリートのクラックなど原因になる箇所は幾つか見受けられました。
ウレタン防水の膜は剥がれ、コンクリートも腐食した状態で、過去に施されたと思われる防水材は中途半端にへばり付き、下地はガタガタの状態でした。
普通はテックス等の塗布である程度、下地を整えられるのですが、今回はそれでは追いつかないと判断し、打ち合わせの結果、一端左官で傾斜を付けた下地をし、その上にFRPで防水をする事になりました。

(1)雨漏りは既に天井にも到達しています。他にもこの様な状態の場所が数カ所あり、かなり深刻な事態になっております。幸い今はまだ更に下の住居には影響は出ていないようなので、ある程度は急を要する事がわかります。あと、サッシのドアやタイルの切れ目などにはコーキングを施すことになりました。

(2) モルタルの下地が乾くのを待って、いよいよ防水工事が始まりました。しかし、数日前に雨が降ったらしく、モルタルには思った以上の水が染み込んでいました。とりあえずは下地をトーチで炙り、乾燥させる作業から始まりました。

(3) 特に水の滲みだしが激しかったのが、落ち口周辺。トーチで炙っても炙ってもなかなか乾きません。しかし、ここで妥協すると、折角の防水も台無しになるので、ここは根気よく乾かすしかありません。

(4) 地の乾燥とテックスによる目地の整えを終え、ようやくプライマーの塗布です。プライマーとは、下地と防水剤を馴染ませる為の接着剤の様な物です。まずは立ち上がり部分から塗り、床全体を塗っていきます。

(5)プライマーの塗布完了。ここから暫くは乾き待ちになりますので、次の行程の準備にかかります

(6) 周囲の寸法を測り、マットの重なりを考慮した上で、それぞれのサイズに、ガラスマットをカットしていきます。ガラスマットの切断には、フラットで広い場所が必要になるので、この様に歩行通路の横でする事もあります。周囲の迷惑にならないように、ガラス繊維の飛び散りには細心の注意が必要です。

(7) 不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を混ぜた物をローラーで塗り、防水膜を作り更に補強の為のガラスマットを固定していきます。ガラスマットにもタップリと樹脂を染み込ませていき、表面を均等に整えていきます。これも同じく、立ち上がり部分、床といった順序で張り付けていきます。コーナーの入り隅角などが膨れないように注意が必要です。

(8) ガラスマットを張り終えた状態。これも充分に時間を置き、乾燥させる必要があります。